隠れ家

Banboo
元美容師の大ちゃんが、第二の人生を歩むために寄宿舎付の学校へ入ってしまうんで、
遂に美容師さんを紹介してくれて、、、はや3ヶ月。
今でこそおしゃれな街と騒がれている中目黒にある彼のお店は、
駅から歩いて4~5分。
だけど、知らなきゃ絶対分からないってくらい、
こじゃれたお店とお店の間の隙間を入ったところに、
「ここ開けていいの?」と思わせる扉を開けるとある。
しかも、この前まで工事していた数件手前のお店は、
おしゃれな美容室が開店してるじゃぁありませんか!!
このままで良いのだろうか?
私の方が心配してしまうが、、、、
きっと、彼は
「いや、いいんです。僕、不器用ですから・・・」
とか言いそう。。。
大人の隠れ家っていうより、
いたずら小坊主の隠れ家って感じ。
何故か、いつもセメントを溶かす箱が置いてあって、
どうやら常に店内が変化しているらしい。
何とも言えない温かみのあるミルキーホワイトに塗られた壁も
鮮やかなピンクで書かれた英字も
アルミホイールで作られたオブジェも
全て彼の作品。
「ごめんなさい。私、カラーはヘナじゃなきゃ嫌なんです。」
「パーマは好きじゃなくて」
・・・という我が儘な客に対して、
スチーマーから始まり、念入りなシャンプー、
手際の良いヘナ。
そして、殆ど長さは変えないのに
1時間ほど・・・まぁ丁寧にカットをしてくれる。。。
私が大ちゃんのお客さんってことが
相当にプレッシャーになっているみたい。
何しろ、大ちゃんは外見は変人。
全くもって訳の分からない事ばかり言っている変なオジサンだが、
彼の感性のカットは誰にも真似が出来ない。
彼曰く、「俺は自然界からヒントもらってるからさぁ」
本当かどうか分からないが、とにかく頭になじむスタイルを作り出す。
山本さんは、全く正反対のタイプのようだし、
大ちゃんの奇想天外な行動には手を焼いているように見えるけど、、
美容に関しては、やはり一目置いてるんだろうなって感じ
ひしひしと伝わってくる。
だから、私も山本さんを信じることにした。
正直、まだ大ちゃんのカットが忘れられないんだけれど、
この・・・誰にも媚びずに存在している美容院が妙に気に入っている。
何だか、この街にはそういう気骨のあるお店が点在しているように感じられた。
万人に人気があるというのもHAPPYなことだと思うけれど、
自分が「こうだ!」って思うことを、淡々とやり続ける、
しかも探求を重ねて進化しながら・・・
自分が「これだ!」って思うものだけを売っている、
しかも選び抜く感性を常に磨きながら・・・
そんな日常を送っていることほど
幸せなことはないのではないかと
思った。
今日は、あの隠れ家でどんなことが展開されているのだろうと
ついつい思いを馳せてしまう。。。

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