PROGRAM NOTE 3-1

第3部は、3つのオペラから5曲となります。

最初の3曲は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(古典派 1756年〜1791年 35歳没)のオペラ「ドン・ジョヴァンニ」からになります。

まず、オペラ「ドン・ジョヴァンニ」は、1787年にモーツァルト(作曲)とロレンツォ・ダ・ポンテ(台本作家)により共同制作された2幕構成の歌劇(オペラ)です。

内容は、スペインの伝説の放蕩者「ドン・ファン」を主人公にした物語をモチーフに、台本作家であるダ・ポンテがイタリア語で書き上げました。
オペラはその起源からイタリア語で演じられるものが多く、その後イタリア至上主義(イタリア人作曲作品を重視する)という傾向も生まれました。

 

登場人物は、8名となっています。(1) 女たらしの貴族 ドン・ジョヴァンニ、(2) ドン・ジョヴァンニの従者レポレッロ、(3) 騎士長のドン・ペドロ、(4) その娘のドンナ・アンナ、(5) ドンナ・アンナの許嫁であるドン・オッターヴィオ、(6) ドン・ジョヴァンニに捨てられた元妻のドンナ・エルヴィラ、(7) 村娘(平民)のツェルリーナ、(8) ツェルリーナの許嫁マゼットの8名となります。

 

物語は、セビリア(スペインの街)で夜明け近く、ドン・ジョヴァンニが、騎士長の邸宅に赴き、騎士長の娘であるドンナ・アンナの部屋に忍び込みますが、アンナに騒がれ逃げだそうとするところから始まります。
アンナの声を聞きつけて父親の騎士長が現れ、この許し難い侵入者に決闘を挑みます。そこで、ジョヴァンニは一旦決闘を拒みますが、最終的に騎士長を殺害し、その場を去ってしまいます。
アンナは、許嫁のオッターヴィオと使用人たちを連れて戻ると、父の亡骸を見て気を失います。しばらくして、気付け薬で目を覚ましてから父親への思いを告げ、オッターヴィオは愛にかけて復讐を誓います。

しかし、懲りないジョヴァンニは、町で結婚祝いをしている集まりを見つけ、その中にいる花嫁の村娘ツェルリーナを連れ出そうとし、上手くことが運びそうになります。(この場面がデュエット「手を取り合って」です。)
ところが、元妻エルヴィラが現れ、ジョヴァンニに苦言を呈し、ツェルリーナを連れ去ってしまい、ジョヴァンニは情事を果たせずに終わります。

そして夕方になり、ジョヴァンニは、今度はエルヴィラの女中を狙います。女中に近づくために、従者レポレッロと衣服を取り替えて、エルヴィラを上手くレポレッロに連れ出させます。
そこで、レポレッロの衣服を着たジョヴァンニは、部屋の窓の下で、女中に向けてセレナーデを歌います。(この場面が「窓辺においで」です。)

そこに、マゼットがツェルリーナを連れて行かれた仕返しをするために、村人たちと銃など武器を持って現れます。
マゼットは、レポレッロの衣服を着ているジョヴァンニにすっかり騙されて、仕返しの意図を話してしまい、武器をジョヴァンニに取り上げられます。
そのうえ、ジョヴァンニは、取り上げた武器でマゼットを散々打ちのめし、去っていきます。
その後、ツェルリーナが現れ、マゼットを抱きかかえながら、つまらない焼きもちは焼かないと約束するならば、優しく介抱することを伝えます。(この場面が「恋人よ、さぁこの薬で(薬屋の歌)」です。)

 

そのあとも、さまざまな顛末を経て、ジョヴァンニは墓場で騎士長の石像(亡霊)と出会い、自宅に招待して石像と晩餐を共にする約束をします。
石像は約束通りジョヴァンニの自宅に現れ、食事をしているジョヴァンニの手を捕まえ、「悔い改めろ」と迫ります。しかし、ジョヴァンニは最後まで頑なに拒否をし、押し問答の末、石像によって地獄に引きずり込まれます。

そこに、エルヴィラ、アンナ、オッターヴィオ、マゼット、ツェルリーナが現れ、レポレッロから説明を受け、一同はジョヴァンニが地獄に落ちたことを知ります。
そして、オッターヴィオはアンナに結婚する思いを伝えますが、アンナは亡き父親のためにもう1年は喪に服したいといい、オッターヴィオも同意します。
エルヴィラは愛するジョヴァンニのために修道院で余生を送るといい、マゼットとツェルリーナは、家にもどって新婚生活をはじめようとします。
また、レポレッロはもっといい主人を見つけようといいます。
それから、一同で「悪事の果て、罪深いものは報いを受ける」と歌い、幕が下ります。

 

※ 演目の詳細説明は、以下のリンクにございます。